本作はアンドリューがジョージが家族にゲイであることを告げる件をとめたことを「親友ではあるが相談相手ではなかった」とナレーションで表現しているが果たしてそうだろうか。
ソドミー法があって、厳格で子どもの将来に口を出す抑圧的な父親にゲイであることを告げることがいい結果をもたらすとは思えない。2020年代の感覚で1980年代を評価するのは安易だし、アンドリューが小学生の時から解散までジョージを支え続けたことを本作では伝えているのだから、冒頭のナレーションは作品のなかの誤ったシミのようになっている。
移民の子の苦労を知らない人が撮ったのだろうか。
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