大鳥涙

哀れなるものたちの大鳥涙のレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0
動物の本能と理性の葛藤は、ロブスター以降のランティモス作品で語られてきたテーマだ。感情と道徳も同様で、二律背反は成りたつのが人生であることを、このダークコメディは雄弁に描いた。
R18らしい過激な描写が満載だが、煽情的ではない。無機質で余韻を残さないデジタルならではの表現が、その根底にあると思う。トリアーやアンドレイ・ズギャヴィンツェフと似た質感で、現在の最前線なのであろう。
欧米で絶賛されたのは何となく解るけど、あの広角レンズはやっぱり好きになれないなあ
大鳥涙

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