むちこ

哀れなるものたちのむちこのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.8
待ってた〜!!、ずっと見たくて公開日に速攻行って来ました!!!

いや、あの、現時点での今年1出ました。これ。見終わった後が初めてミッドサマーを劇場で見た時の感覚に似てる。「なんだ…?なんかすごい体験を今私はしてしまった気がする…」っていう感じの。言語化するのが難しい。多分、私達はベラを通して世界を体験しちゃったね。

自殺した妊婦の胎児の脳を母体の脳と入れ替えて蘇生させるっていうあまりにも被人道的な実験から生まれた体は大人、頭脳は幼児の女の子。もうこの時点で情報量がやばい。こうして生まれたフランケン少女がベラなのだけれど、エマ・ストーンの演技力に脱帽でした。
歩行や食事、言葉も上手く話せないベラをこんなにも残酷で美しく無垢で愛らしく見せたエマ・ストーンが本当にすごい。これはベラの幼少期から大人になるまでの人生の物語なんだけど、一貫してエマ・ストーンが演じるベラから目が離せない。

てかまず白黒のシーンから始まるのがアツい。もうね、世界観がエログロ強めのティム・バートンって感じ。そんな白黒世界からベラが成長と共に色々な経験を重ねて背景に色が付いていくんですよね。また、ベビー服みたいなユニークな服も成長と共に変化していく。本当によく出来てるなー!と思いました。まじで衣装が可愛過ぎる。これは賞取るわ。

狭かった世界からいろんな人間、景色、食べ物、音楽から様々な影響を受けて目まぐるしいスピードで成長していくベラが眩しい。最初はヤリ捨てる予定だったダンカン(マーク・ラファロ)も次第に手に負えなくなっていて、でもこの無秩序なベラに惹かれてしょうがない!1人のモンスターに人生狂わされるダンカンがあまりにも哀れで、こんなマーク・ラファロなかなか見れない笑
セックスシーンくそわろたw熱烈ジャンプに敗北するダンカン…www

世界の良識に縛られない自由なベラが見ていてあまりにも気持ちいい。あらゆる良識を刻まれた自分じゃ到底できないことだから。この映画を通して世界を自由に謳歌できたのは、すごく良い体験で衝撃を覚えるほどに良かった。

書きたいこと山程あるのですが、長過ぎるので割愛。

見に行った時、私の斜め前に外国の男性がいたのですがラストのヤギがアップされるシーンで「ハッハア!!」って大きな声で笑っていてとても良かったです笑

R-18なのもあって、セックスシーンはめちゃくちゃ多いし普通にブツももろに出ているので、親兄弟やカップルで行くと少々気まずい思いをするかもしれませんw

それでもとてもとても不思議で良い体験ができる映画なので興味ある方は是非どうぞ!
むちこ

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