仮面の大使

哀れなるものたちの仮面の大使のレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.2
 自由を勝ち取る映画。

 若くして自殺した女性ベラ(エマ・ストーン)。だが天才外科医ゴッドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)の手により蘇生する。蘇ったベラは肉体と精神の年齢の不一致が見られたものの急速に成長した。成長したベラは外の世界を知りたいという欲に突き動かされ、ダンカン(マーク・ラファロ)とともに旅に出るのだった…。

 一人の女性が成長し、世界を知り、そして自立する様を描いた傑作映画でした。

 18禁ということで身構えていたけど、エロ要素の多いこと。でも不思議と不快な気分にはならなかったし、この作品に性欲は必要な要素だからいらないとも思わなかった。

 体当たりの演技で、逆「名探偵コナン」状態の女性を熱演したエマ・ストーンを見るためだけにも映画館に行く価値あり。

 絵画のような独特な映像も見てて楽しかった。

 でも、一番楽しめたのは、ベラに出会い、彼女を支配しようとし、そして転落したダンカンの存在かな。彼の行動一つ一つが笑えたし、誰よりも哀れだった。
  

 
仮面の大使

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