ゆめちん

裸足になってのゆめちんのレビュー・感想・評価

裸足になって(2022年製作の映画)
4.0
裸足になって
 
"パピチャ 未来へのランウェイ" の監督&主演コンビの最新作ということで、公開前から楽しみに。
 
内戦終結から20年を経ても社会不安が続くアルジェリア。バレエダンサーになることを夢見ていたフーリアは、あるトラブルに巻き込まれ、階段から突き落とされてしまい大怪我を負う。
 
イスラム社会における女性の立場の弱さは様々な映画で見かけるが、警察の犯罪への対応、元テロリストが野放しになっている状況、スペインへ行ってしまう友人との関係など、本作だからこそ伝わるアルジェリアの現実に心が痛む。
 
そうした不安定な状況の中、虐げられし女性たちが団結して支え合い、互いの傷を癒していく姿は素直に感動。皆の思いが込められたラストの力強いダンスシーンはとにかく圧巻。
 
主演であるリナ・クードリのしなやかなで美しいダンスと力強い表情が印象的。悲劇に遭いながらもダンスを教えることで、生きる希望を取り戻していく主人公を見事に演じ切る。
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