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四月になれば彼女はのペコのレビュー・感想・評価

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)
3.5
失踪した婚約者。元カノから届く手紙。長いPVを見ているような感覚でした。映像がとにかく美しい。ウユニ塩湖から始まり、プラハの街並み、ブラックサンドビーチ、日常の風景さえも美しく見えた。映画としての雰囲気は個人的には好みです。しかし登場人物たちの感情や説明が足りないせいか、観終わったあとスッキリしたような気もするし、何か引っかかるような気もする。この映画が伝えたいことは確かに分かる。恋をすることは簡単だけど、愛し続けることは難しい。出会った頃の気持ちのままでいることは難しいということ。大人になると途中で色々な方法に気付くことがあるけれど、若いときってどうしても「答えは1つしかない。それが合わないなら別れよう」っていう別の発想が出来ない感覚も分からなくもない。「1人の孤独は耐えられるけど、2人での孤独は耐えられない」って気持ちは凄くわかる。すごく深くて良い話を描いているのだけど、俊や弥生や春の正直な気持ちが見えてこないまま終わってしまったのが残念でした。元カノに会いに行く弥生がちょっと怖かった…。
弥生からの問題。「愛を終わらせない方法ってなんでしょう?」ちゃんと相手と向き合って、ちゃんと追い続けないと簡単に失ってしまう。愛を手に入れたことで愛することをサボってしまった俊や弥生。
藤井風の曲、映画とよく合ってました。竹野内豊が演じたお父さん。怖すぎ!彼女の実家行ってあんな事言われたら別れるかも(笑)
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