きのはる

駒田蒸留所へようこそのきのはるのレビュー・感想・評価

駒田蒸留所へようこそ(2023年製作の映画)
4.5
コマサーの姫、という言葉がまず浮かんだ。コマサーってなんだよ。しかしルイさん恐らくまだ二十代だろうに物腰柔らかで礼儀正しくてすごい。きっとご両親の教育が良かったんでしょうね。零細でも社長令嬢ってわけ。
そして従業員は高度なオタク……安定した給料より好きなウイスキーを作ること優先するウイスキーオタクの連中。マジで給料と福利厚生が気になる。

雰囲気の良い映画。多少冗長なところもあるけど分かりやすい伏線も分かりにくい伏線も順当に回収されて丁寧に作られてるなと思った。
ウイスキー造りの過程もよく分かった。ブレンドするときメスシリンダーとスポイトを使うんですね…工場の様子といい結構理系っぽい世界。

最初の方の記者の男は、いかにも今時の無気力で世の中舐めてる若者という感じで苛立ちを通り越して好感を覚えた。面倒見の良い上司に巡り会えて良かったな、光太郎。失敗して「もうやめた」ってなるんじゃなくて心を入れ替えるの偉い。謝罪のシーンは胸が痛かった。

仕事に打ち込める、人生を費やせるってのはすごい。羨ましいと思うけど、なんでも今やっていることを一生懸命やるのが大切なんだと思いました。まる。
この映画を見て良かった。映画の日バンザイ。
きのはる

きのはる