昨年末から上映されていたけど漸く鑑賞。
必ず観る!と決めていたので予告もレビューも覗かず出かけた🤭
引退を宣言していた監督が何故またメガホンを取ったのか、観初めて直ぐに思い当たった。
それは主人公が音楽を聴こうとラジオを付ける度に流れる、ロシアによるウクライナ侵攻のニュース。特に民間人への攻撃。
ロシア(旧ソ連)によって占領されていた過去を持つフィンランド国民にとって、今回のウクライナの悲劇は他人事では無いのだ。
若くない主人公2人は解雇、失業と転職を繰り返しギリギリの状態になっても誰かを愛することを諦めない。
女は迷い犬を拾い、お風呂に入れて綺麗にし名前を付けて散歩をする。そこにも静かな愛が見えてくる。
辛い日常の中のそんな細やかな光さえも一瞬にして奪ってしまう脅威(戦争)が直ぐそこまで来ている。
手の中の小さな希望と国をも破壊するミサイルの脅威と、常にその2つの対比を感じずにはいられなかった。
これはアキ・カウリスマキの静かな静かな反戦映画だと思う。
バーで歌うガールズ・デュオの歌詞がツボ、曲名は「悲しみに生まれ、失望を身にまとう」らしい。
フィンランドでは人生は灰色という考えが定着していることを改めて感じた。
女達のあるあるなトークにもクスクス笑った。男はみんな同じ鋳型、豚に乾杯🥂
今回のワンコもとても良い演技をしていました🐕