最初の1カットを観た瞬間、「あ〜カウリスマキだ〜」と嬉しくなった。『希望のかなた』から6年ぶり、あの独特な映像のライティング、ノスタルジックな北欧フィンランドの雰囲気、無愛想が魅力な登場人物、そして、カウリスマキ映画には欠かせない名犬が本作も登場♡
作品は華やかさ豊かさとは真逆の世界。だが貧しいけれど不思議と暗さはない、厳しい現実に適応したタフな労働者階級の人々がいい。不器用な男女の恋の行方もまた味わい深い。この渋さがたまらない。カウリスマキ好きは必見な作品かと。
また、ヒロインがラジオをかける度にロシアによるウクライナ侵攻のニュースが流れるという、今の世界の現実も映し出していた。
