はみ

ポトフ 美食家と料理人のはみのレビュー・感想・評価

ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)
4.2
試写にて鑑賞。19世紀末フランスの片田舎に建つシャトーを舞台に、当時の厨房で作られる美食の数々。食材の美しさ、特に調理する過程の流れるような動きは圧巻で、画面に釘付けになる程、惹きこまれた。出来上がった料理も芸術の域、パイを切り分ける音のシズル感も心地よく… 料理の映画でここまで心を満たされるのは昔観た「バベットの晩餐会」以来かもしれない。自然豊かな村の風景も全てが1コマ1コマ絵画のように美しく、眼福を授かりました。

主演のジュリエット・ビノシュが畑から野菜を収穫する冒頭のシーン、スッと立ち上がる姿勢に年齢を感じさせない女優の力を見せられた。そして果実を思わせる裸体の美しさにも瞠目する。

映画を観終わって、思わず「ごちそうさまでした」と手を合わせたくなるような、満たされる作品でした。
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