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キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩のhirobeyのレビュー・感想・評価

4.5
第二次世界大戦下、ウクライナ人、ポーランド人、ユダヤ人の3家族がナチスやソ連の迫害を受けながらも、懸命に生き延びようとした家族の愛の物語。

家族間の関係は初めはぎこちないものだったが、歌を通じて徐々に交流が深まっていく。特に、歌が上手いウクライナ人の娘は「キャロル・オブ・ザ・ベル」を歌うことで皆の心を繋いでいく。

歌を教えるウクライナ人の母ソフィアは、娘たちを必死に守り通そうとする。アンネの日記などにもあった隠し部屋に近いシーンがあるが、実際にユダヤ人の中にはあの様に生き延びた人がいたという。

ウクライナとロシアの戦争が、まもなく2年になる。時代は違うが、同じ民族による悲劇がまた繰り返されている。人間一人ひとりは憎みあっていないのに。
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