菩薩

ミッシングの菩薩のレビュー・感想・評価

ミッシング(2024年製作の映画)
2.0
いかにも河村光庸企画だなと言った感じだし、石井裕也と言いこの傲慢さがいかにして育まれていったかをむしろ知りたい。落とし所のない話をなんとか切り上げる為のラスト20分なんて破綻し切っていると思うし、FIXに村でも滅ぼされたんかってくらい終始ブレ続ける撮影も気持ち悪い、お馴染みの「ドキュメンタリー的」みたいなとこだと思うが。扇情的でしかない石原さとみの演技も観ていて疲れるだけだし、こう言うのを「迫真の」とか「引き出した」とか言い続けるのいい加減やめませんか、感情が固定された演技の方がむしろ簡単なのでは。結局は変わり映えしないメッセージともつかぬ文句を垂れ流す為に元の悲劇を明言するでもなくオリジナルを気取る態度も誠実だとは思えない(これに関しては私自身で何も調べていないので違ってたらすんません)し、やれ演者の背後で何かしらにブチキレているモブだとか虎舞竜はノイズにしかなっていないのでは。メディアによって創出されるイメージとそれを握りしめながら「正義」の石を投擲し続ける愚民達、の先を描かないのであればやはり意味のない話だと思うし、前進も後退もしていない現状だと言うのにぼんやり虹〜で終わらせても「で?」としかならない。正直吉田恵輔はもういいかなぁなんて…そんなことすら思ってしまった。
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