オカケン

ミッシングのオカケンのレビュー・感想・評価

ミッシング(2024年製作の映画)
5.0
ユーチューバーの骨肉の争いは距離を取って笑いながら見れたし、万引きして事故死する娘も(古田新太がキャラ立ちしすぎているのもあって)少しドラマチックで一線を引いて見れた。しかし今回の吉田恵輔は全く他人事として見れなかった。大切な人が突然いなくなるというのは全ての人が直面し続ける問題だし、想像し易い内容だからだ。
残酷な事象を茶化して攻撃する人間の異常性を前にしてまともに悲しむ事すら許されない。度重なる感情の爆発とその阻害という新しい表現方法が面白かった。
ガラス越しに罵倒するのも凄い。顔が見えない誹謗中傷との対比として際立っている。
喪失との戦い方を人や光の中に見出すのは良い答えだと思う。これが待っているから吉田恵輔映画は懐に飛び込んでいける。
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