あい

ミッシングのあいのレビュー・感想・評価

ミッシング(2024年製作の映画)
4.5
大阪プレミア試写会にて

まず、上映前のトークショー。
登壇された石原さとみさんはそれはもうキラキラ眩しくて🤩目の前にご本人いてるのに、まだ一枚隔てたスクリーンの中で見てるかのような、同じ空間に居てるのが嘘みたいな時間でした✨

柔らかい口調でニコニコ和やかにトークされながらも、
「命懸けで取り組んだ作品だ」と…その熱い想いを語られて、それを聞いて涙が出ました。
ご出産され母になられた石原さんがどんな覚悟で取り組まれたのか…
とても苦しかったとおっしゃられてました。

吉田監督が、石原さとみは母親役を演じていたのではなくさおりが憑依していた、降臨してたと。

納得でした!
素晴らしかった!!

目の前でトークされてた可愛らしい石原さとみさんではなく、全く違う、さおりという母親でした。
女優魂を感じました。

そして、出演俳優さんたち全員がとても素晴らしい!
とても自然でリアルなんです!
細かな仕草まで釘付けになりました。

内容はとても重く苦しいです。
愛する娘が失踪…被害者なのに世間からの非難や攻撃、偏見を持たれ犯人扱いされる弟、テレビ局の報道の仕方、無関係だと思っている人間の行動、そして…
こんなにも苦しんでいる人を軽い気持ちでイタズラし、さらに突き落とそうとする人間がいること!(これがほんと1番許せなくてむかついて苦しかった!!!)
今の世の中の問題点全てつきつけられてると思います。

そんな中にも時々挟んでくるセリフや間にフッと笑いが出そうになったり、人の優しさにふわっと心が少し緩んだり、重い話の中に、ほんの少し光を差し込んでくれる感じも素晴らしいと思いました。

石原さんの魂込めた演技はもちろんのこと、弟が車の中で泣きじゃくって言葉少なに発したセリフ…
わたしの中で1番号泣したシーンでした…
あとは、夫役の青木崇高さん…とても素敵でした✨
悲しみは同じなのに感情のままぶつけてくるさおりと違って冷静でいようとする豊。でも、その豊が、最後のチラシ配りのシーンで人の優しさに溢れる気持ちが抑えられずさおりよりも泣いたシーン…この場面も私は心震えました。

すごく長いコメントになってしまいましたが、細かいところまでまだまだお伝えしたいくらい、本当に素晴らしい映画だったと思います!!

重く苦しい内容ですが、世の中の人みんな一人一人が今、自分のしていることで誰かを傷つけていないか、ちゃんと考えていかなきゃいけないと思うし、たくさんの人におすすめしたい作品です!

俳優さんたち本当に素晴らしいです!
あい

あい