スワヒリ亭こゆう

ヴァチカンのエクソシストのスワヒリ亭こゆうのネタバレレビュー・内容・結末

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

この映画は埋もれるには勿体ない映画です。
僕はホラー映画を観てもあんまり怖くないんですけど、本作はめちゃくちゃ怖かった。
厳密に云うとホラーの演出では全く怖くないんですけど、ストーリーがミステリーの要素がかなりあって、そっちで恐怖を感じざるを得なかったです。
公式サイトに【まさにエクソシスト版ダヴィンチコード】っていう言葉があるんですけど、その通りだなって思います。

ラッセル・クロウが演じたガブリエーレ・アモルト神父。実在した神父さんでエクソシストだったらしいですね。アモルト神父の著書を基に映画化したらしいんですけど、実話の可能性を否定出来ないストーリー展開でしたね。めちゃくちゃ面白いし怖かったです。

この映画は他人に話したくなります。都市伝説みたいな感じです。「この話知ってる?」みたいな感じで誰かに話したくなる映画です。
でも、映画ファンならば観てほしいので言わないので…

⚠️⚠️⚠️⚠️ネタバレ注意⚠️⚠️⚠️

⚠️⚠️⚠️⚠️ネタバレ注意⚠️⚠️⚠️

⚠️⚠️⚠️⚠️ネタバレ注意⚠️⚠️⚠️
この映画は古くなって改修工事をしているスペインの修道院を舞台にしています。1987年の物語。
少年が悪魔に取り憑かれてしまい、アモルト神父が少年の元へとやってくる。
興味深いのがアモルト神父がエクソシズムをした98%は精神的なものであり、殆どは悪魔祓いをしたフリなんですって。祓いましたよって言ってあげたら気持ちが晴れる。それが98%。残りの2%はマジで悪魔に取り憑かれてしまっている。
この辺りは何も怖くなかったんですけど、舞台になったスペインの修道院には秘密があって、その秘密を知った時に衝撃が走ると共に、これマジのやつじゃんって思って僕も悪魔に取り憑かれたらどうしよう🫨っていう、めちゃくちゃ不安にかられました。
修道院の秘密の扉を開けて地下に降りていくと。そこには過去の悪魔祓いの神父がいる。
本当に観てない人は閲覧しないでくださいね。
⚠️⚠️⚠️⚠️ネタバレ注意⚠️⚠️⚠️

⚠️⚠️⚠️⚠️ネタバレ注意⚠️⚠️⚠️
神父がいると言っても骸骨になり朽ち果てた姿。
彼らの書物などで遺体がエクソシストだというのが分かります。
で、そこに隠されたヴァチカンの秘密がありましたね。ビックリです…
この修道院にエクソシズムをしに来た神父達は皆、悪魔に取り憑かれて死んでいた。取り憑かれた自分を牢に閉じ込め、死ぬ事を選んだ神父達だった。
だけど、1人の有名なエクソシストの遺体を見つけます。そのエクソシストは悪魔に取り憑かれてヴァチカンに潜り込んでいた。その結果、ヴァチカンは異教徒狩りを行う。
ヨーロッパで異教徒狩りや魔女狩りが大規模で行われていたのは周知の事実。
それが実は信仰のためではなく、悪魔に取り憑かれて行った所業だった。それをヴァチカンは知っていて、その修道院を閉鎖していた。大規模な異教徒狩りを行ったのが悪魔の所業だったと分かったとしても公表は今更出来なかった。
コレはかなりショッキングな話だし、映画の中の嘘の話とは思えない。何故ならばアモルト神父というのは実際の人物で、彼の著書を基に作られた映画なので信憑性はかなり高くなっている。
コレこそが『ダヴィンチ・コード』の様なストーリー展開です。
このミステリー要素はとても面白くて、映画の怖さが際立ちました。
ホントに悪魔に取り憑かれる事があると思ったし、何なら取り憑かれたくないとも真剣に思いました。
そう思って観ると怖かったです。

ストーリーの構成的にも序盤で98%のエクソシズムは嘘でハッタリで実際にエクソシズムをするのは2%だと言っていたのも良い振りになっています。序盤で信憑性が上がりそうな事を言って、油断させといて、どデカいスキャンダルな事実を後半で見せてくる。良いストーリー構成だと思います。
埋もれさせるのは勿体ないので、多くの他人に観て欲しいと思います。