冒頭からガッツリ「ヤバイ犬」と暮らしている金持ちのイケメンとマッチングアプリで会ってしまった女。一晩過ごして朝を迎えたら「ヤバイ犬」とのご対面。
この多様性のご時世「今時普通だよ」を掲げられて揺らいでしまうことも多くある。性別と肉体、障害の有無や過去と経歴、性癖、職業、人種、エトセトラ。
その「今時普通だよ」を何でもそれで済ますの？と説いてくれるのがこの映画。勿論、マイノリティに寄り添う事は必要なのだけれど、マイノリティの中のマイノリティ、謂わばそれが犯罪かそうでないか、或いは道徳として正しいものかどうかの見極めと真贋が出来る眼は養っておいた方が良いのかもしれない。
本当にそれだけかしら？それで大丈夫なのかしら？不安に思うならば一度身を引くべきだけど、いや〜、うーん……如何せんアイツはマジで、面が良すぎる！！笑
面が良すぎる上に金がありすぎる男。しかも優しくて料理が出来てジョークが言えて金はあっても生活が派手ではなく素敵。手放せないのは良く分かる。
犬と呼ばれる絶対に犬じゃないソレ、納得なんか出来るわけがなのに。でも納得してしまったら、楽。疑う事より自分を納得させるほうがずっと簡単なのだから。
登場人物は3人と友人1人という非常にシンプルなシチュエーションムービーのようなノリ。
友人の忠告を完全に無視して家を出てしまう事、それは本当に片道切符だった。
ラストシーンで救われるような甘い物語を期待する人には向かない。甘いは甘いけれど、それは救いとは真逆の「放棄」と「支配」による甘さである。
ッカ〜〜〜〜〜〜！犬怖え〜〜〜〜〜〜！！！！
