【一人でナチスに立ち向かう老兵】78点
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監督:ヤルマリ・ヘランダー
製作国:フィンランド
ジャンル:アクション・戦争
収録時間:91分
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単純だけど良い意味でわかりやすい、シンプルな作りの作品でした。そこそこのグロ描写はありますが、主人公がかなりの無双状態なのでスカッとします。こういう王道展開のアクション映画は好みですね。
第二次世界大戦末期、ソ連の侵攻により焦土と化したフィンランド。フィンランドの伝説の老兵であるアアタミ・コルピは不死身の男として巷で有名であったのだが。。
フィンランドはソ連の侵攻の中で、スキー部隊を編成してソ連を苦しめるなど、なかなかの戦績を残している国なのですが、その国でナチスの兵隊たちを老兵がこれでもかというくらい殺戮していくのには、不謹慎でありながらカタルシスを感じます。まあしっかりこのコルピが怒りを覚えて反撃していく理由は、鑑賞者全員が納得いくところでしょうが、それでも強すぎるから最早ナチス側が不憫に思えてしまうくらい。
馬に乗り、愛犬とともに放浪するコルピは、金掘りをしていたため、その金を目当てにナチスの兵士たちに狙われます。最初に彼に銃口を向けた兵士が戦犯なのですが、そこから引けばいいものの、無謀にコルピに立ち向かっていき反撃されていきます。地雷のエリアでは形勢逆転されたかと思いきや、しっかりとコルピは挽回していきます。もう途中でやめといたらいいのに、と思えるのですがこの人たちにも引けない理由があって、コルピに立ち向かい続けます。確かにどれだけ伝説の老兵と言われても所詮は人間の域を超えませんから、これほどの多勢であれば十分勝てるだろうと思ってしまうでしょう。コルピの背中には山ほどの金塊が積まれているわけですから、引くのも確かにもったいない。しかし、その選択が命運をわけるのですね。
テンポも良く、コルピ自身も非常に鋭いので観ていてストレスが溜まりません。とにかく、フィンランドの老兵がナチスの兵士を薙ぎ倒していく、という物語でしかないのですが普通に面白かったです。難しいことを考えずに戦争アクション映画を観たい人は是非。