みむさん

Pamfir(原題)のみむさんのレビュー・感想・評価

Pamfir(原題)(2022年製作の映画)
3.3
ヨーテボリ映画祭にて。

まるで「プッシャー」のようなギャングのドラッグ密輸密売&転落物語をウクライナの田舎町での禁輸品の密輸に手を出すお父さんの話に置き換えたような感じ。
出稼ぎから戻った父パムフィールは家族と再会しささやかな幸せとともに生活をするはずだったが、息子が誤って教会を燃やしてしまったため事態は一変、コミュニティに緊張が走り父は弁済金工面に追われる…という。

お父さんは息子には将来学をつけ賢く生きてほしいと願い家族のために働いてきたが、さらなる試練犯罪に手を染めざるを得ないのか。
そもそもまともに職につけない状況が根本的要因かもしれない。

弁済金を支払わなければならないと決まった時点で一度冷静になって村とじっくり話つければよかったのにと思うが、父はそこまで頭が働かなかったか、息子を思うゆえにすぐになんとかしたかったのか、事態はどんどん悪化してく。これはヤバいことになる臭いしかしない。

そういう現実的な部分と伝統的なカーニバル(村祭り)の描写とサウンド、自然豊かな山あいの田舎の昔話に出てくるような姿と、カラフルで幻想的でスタイリッシュな映像がミックスされ不思議な印象を残す。
民族の伝統的カーニバルのビジュアルは目に焼き付くしリズムが耳に残る。

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