ゾロ

ゴッドランド/GODLANDのゾロのレビュー・感想・評価

ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)
3.5
写真の記録から着想を得た物語…

デンマークの若い牧師が
アイスランドへ布教目的で旅に出る
彼の行く未開の地には、何が…

詳しい時代説明は無いけど
おそらく1800年代後半の話

布教が命じられる冒頭
二人の態度からは何か違和感を感じる…
それは、旅の過程で気付く
命じる側の傲慢で見下した態度は
彼への期待の薄さ…

全く協力的で無い老齢のガイドに
自己顕示欲が強く去勢を張る若い牧師

しかし、訪れる悲しい出来事

定点カメラや長回しによる
カメラアングルが特徴的

定点カメラでは、変わりゆく季節や
朽ちていく屍、増水した河川等で長い時間を
通り過ぎる一行と馬が短い時間を

長回しも時間の流れのようにゆっくり動く

圧倒的で雄大な景色には惹かれるが
湿地、河川、岩盤、登山、雪、火山など
寒暖差や厳しいルートに加え、白夜という
夜でも暗くならない世界…自然の脅威からは
とても辛そうな旅路にも思える

完全に、終わった…と思われるシーンから
まさかの展開で…彼等の人間味が見えてくる
旅路では、見れなかった彼等の触れ合いや
集落の人との関係から二人がどんな人間か?
本音や言葉にしてない気持ちや不満が…

結果
若い牧師とデンマーク嫌いのガイドの
二人の距離感と寄り添い方の違いと
起きてしまった悲しい出来事

旅路では近づこうとしていた若者
集落では近づこうとした老齢のガイド


あと、終盤のカメラのモデルになった者達の
カットが遡るカタチで見る事が出来るのが良い
ゾロ

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