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パスト ライブス/再会のnoborushのレビュー・感想・評価

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)
2.5
パスト ライブス/再会 2023年作品
5/10
原題 Past Lives
セリーヌ・ソン監督脚本
グレタ・リー ユ・テオ ジョン・マガロ
ソウルに暮らす12歳の少女と少年。ふたりは仲良しだったが、少女の家族は
カナダに移住する。
12年後24歳になり、ニューヨークとソウルでそれぞれの人生を歩んでいたが、
男の方が女性の父親のフェィスブックを頼りに連絡を取る。
オンラインで交流するが、置いてきた過去として女の方から連絡を取らなくなる。
その後女は12年後の36歳、ノラと結婚しているが、男ははそのことを知りながらも、
ニューヨークに会いに来る。
韓国の新人女性監督ということでアカデミー賞のボリコレから選出されたとしか
思えない一本。
2人はまんざらでもないのだろうが、ひたすら男の方が女性に恋心を抱いているのが、
女性視点という感じがする。男の方にこちらがストーカーのような気持ち悪さを
抱いてしまうのは、まず子供時代の2人の結びつきがあっさりとしか描かれていないこと
と大人になってからの男の日常描写が少な過ぎるから。遠い故郷に対する
漠然とした郷愁の象徴として男を曖昧な人物描写にしているという演出なのかも
しれないが、たんに書き込みが足りないのだろう。
過去を捨てて前に進むという主人公の心情は共感は出来るが、
ソウルから幼なじみとしてはるばるやってきた男が妻とあまりよく分からない
韓国語で延々と喋っているのを横でじっと黙って座っている主人公の夫からすると
男の存在は恐怖でしかないだろう。ある意味ホラーだと思う。
これがアカデミーにノミネートされるのが今のアカデミーだということ。
この監督やクロエ・ジャオは自分には合わない。
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