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マエストロ:その音楽と愛とのrenのレビュー・感想・評価

4.4
Netflix配信に先行して映画館上映ということだったので早速見に行きました。12月最も楽しみにしていたマエストロ。ブラッドリー・クーパー監督・脚本・主演、製作にはスコセッシとスピルバーグ!クラシック音楽を語るには外せないバーンスタインの伝記。こんなの楽しみにしない理由がありません。その期待を超える傑作でした。
伝記映画にありがちな成功に駆け上がっていく出来事や人生をノリよく追うでもなく、アメリカのスターを煌びやかに描くという感じでも無い。バーンスタイン自身の夫婦の物語が軸になった、厳粛かつかなりミニマムな印象のお話でした。それがまた最高。はちゃめちゃに好み。
バーンスタイン自身も周囲の人も時代柄もあって、ほぼ全てのシーンでたばこ片手に喋ります。ずーっと煙を燻らせているし、応えるように煙を吐き出す。全体からタバコの香りがしてくるような映画。たばこを持ってる男の人の手が好きなので個人的には最高です。笑
劇伴はもちろんバーンスタイン、画面は白黒カラー&画面サイズを使い分けてダイナミック。映画館で見れてよかった。
マーラー交響曲2番の圧巻の指揮シーン、ブラッドリークーパーの演技レベルまた一段上がったなという感じ。(最近だとTARが記憶に新しいですが、指揮の迫力全然負けてない!)
このシーンからずっと涙が止まらない。
そして、ラストシーン。彼女が振り返ってみせるあの表情。こういうのたまりませんね。
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