あつぼう

スペースマンのあつぼうのレビュー・感想・評価

スペースマン(2024年製作の映画)
3.0
突然現れたチョプラ雲の探査とサンプル採取のため、単独で宇宙へ送られたヤコブ。単独宇宙飛行の記録を更新するが、孤独は徐々にヤコブを蝕んでいく。地球に残してきた妻との関係も終わりに向かっていて、その事がヤコブを不安にし精神的にも限界を迎えていく。そんな時、宇宙船に潜り込んでいた謎の生物と交流する事で自分を見つめ直していく。
宇宙という壮大な舞台で、終焉を迎えかけている夫婦関係の修復がテーマって正直設定の無駄遣いって思ったけど、謎の生物(ハヌーシュ)との奇妙な友情と交流のおかげで、ヤコブが妻より自分の夢を優先してきた事に気付くのは良かった。どれだけ妻が自分を必要としていたのか、そして大切な時間を共有出来ていなかったのか、気付いても宇宙にいてるから、もどかしい時間が続きます。
それほど派手な展開もないので退屈と感じるのは否めない。妻との回想シーンも交えながら話は進んでいくけど、メインは宇宙船の中でのハヌーシュとヤコブの会話なんで少しテンポが悪く感じた。そしてハヌーシュの形態が蜘蛛のようで、蜘蛛が苦手な人はゾワゾワって感覚に襲われるのではないかな。自分自身も蜘蛛が苦手なんですが、ハヌーシュとヤコブの友情にはジーンとくるものがあった。
ヤコブがチェコの宇宙飛行士っていうのが良かった。こういう映画の主人公はアメリカの宇宙飛行士が定番やけど、チェコってところが渋いですね。
アダム・サンドラーの熱演が素晴らしいけど、個人的にはハヌーシュの声を担当したポール・ダノが良かった。
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