Omizu

わたしの、幼い息子イマドのOmizuのレビュー・感想・評価

わたしの、幼い息子イマド(2021年製作の映画)
3.8
アジアンドキュメンタリーズにて
イマドは2歳でISによって拉致され、2年以上にわたってISの教育を受けて育った少年。洗脳というものがどれだけ強く恐ろしいものかがよく分かる。

ISの教育(=洗脳)によって狂暴な価値観を植え付けられたイマドの思考回路がヤバい。気に入らないと暴れ、自分だけを優先、人形の首をとる、「殺す」と言うなどなど。

本人のせいではないのがすごく可哀想になってくる。子どもがどれだけ周りの環境に左右されやすいものか、その重大さが分かってくる。

それでも母親や祖母、心理士によって終盤は大分和らげられているのが希望が持てる。

イマドだけではなく、連れ去られ帰ってこない夫を待つ妻、息子を待つ祖母の繊細な気持ちもしっかり描かれていてよかった。恐ろしくも希望の持てる良作ドキュメンタリー。
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