ウシュアイア

「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へのウシュアイアのレビュー・感想・評価

3.5
『無限列車編』同様、4DX上映があるだろうと見込んで待っての鑑賞。

やはり4DXがいい。

花火のシーンに合わせたフラッシュ、振動と風による夜の街を駆け回る疾走感などの演出が入った残響散歌のOPからして最高。
観てない人は4DXやMX4Dで観ることをおすすめする。

内容的には遊郭編のラスト2話と刀鍛冶の里編の1話で、しかもほとんど劇場版用の編集はなされておらず、ufotable制作の迫力ある映像を大スクリーンで観られるという点が付加価値になる。こういうのってどうなんだろう。収益につながってアニメ業界が潤えばいいのだが。ただ、劇場版用に少しは編集等をして欲しかった。

とはいえ、改めて遊郭編のラスト2話を劇場のスクリーン観てみると、TVでは脳内処理しきれなかった激しい戦闘シーンも俯瞰して観ることができ、不思議と状況が整理される。

また、CMが入ったり、その他で集中が途切れたりして入って来なかったストーリーの機微も集中してみることができる映画館だとちゃんと入ってくる。

特に妓夫太郎・堕姫と炭治郎・禰󠄀豆子の重なる部分が大きく、妓夫太郎の
「みっともねえなあ、みっともねえなあ」
というセリフも、炭治郎の妹を守れないないみっともなさと、妓夫太郎の妹を守るためになりふり構わず振る舞うみっともなさの二つの意味に聞こえてくる。

新作部分の見どころはパワハラ取締役会。
やはり超ベテランながらオーディションでキャスティングされた古川登志夫さんの半天狗はベテランならではの圧巻の演技。どちらかというとイケボ役が多かった鳥海浩輔さんの玉壺も逢坂良太さんの妓夫太郎に引けを取らない不気味さだった。

あとは立志編では少ししかセリフがなかった甘露寺蜜璃だが、あの微妙な含みを持たせた雰囲気を考えると、花澤香菜さんで正解だったこともわかった。

もうオワコン感も感じなくもなかったが、TVシリーズも期待できる。
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