君たちはどう生きるかのマシュウのネタバレレビュー・内容・結末

ついに君生きバードを見た。パヤオさんの新作を映画館で見れてとりあえず満足した。お話しは全体的にすこし難しい。父親が独善的で子に過干渉なのが後で嫌な展開になりそう…と予想しながら見ていたら、ただただそういう性格の人だった。などなど大局的にはつかみにくい物語になっていて映画のお決まりや文法を壊した展開になっていたような気がする。

この映画の魅力について言うとすれば素晴らしい絵を立て続けに見せてくれるところだと思う。一目で異世界だって伝わる世界の描かれ方だし、それは「決して振り向かず後ろに下がれ」とか「人形には触れてはいけないよ」といったその世界なりのルールや通過儀礼がしっかりあったり、いざ現実へ戻ったときに異世界からうっかり持ち帰ったお土産みたいなものがあったりすることでより説得力が出ている。それとくすっと笑えるシーンがたくさんあった。マヒトと青鷺が喧嘩した後場面が切り替わり、横並びでキリコにお茶をいれてもらうところとか。加えて、宮崎駿作品はそのセリフや言い回しに特徴があると思う。ナウシカの「味はともかく長ぐついっぱい食べられたらと思うね」のような独特のセリフが今回も頻出していて見どころになっていた。

宣伝なしの映画を劇場で見るっていうのは予想以上に楽しいしワクワクするものだった。今後新作作品は全てこの方式をとってほしいとおもった。前衛的なプロモーションに挑戦したスタッフ全員へ感謝と尊敬を。