みゅうみゅう

658km、陽子の旅のみゅうみゅうのネタバレレビュー・内容・結末

658km、陽子の旅(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

久しぶりに沁みた一本

菊地凛子扮するコミュ障をこじらせた陽子が、冒頭から最高に苛つかせてくれるw 父の訃報でずっと帰省していなかった実家へ向かうことになり、次々とアクシデントに見舞われヒッチハイクを重ねながら青森を目指す。
ボロボロになりつつ人情の機微に触れ陽子の内面に変化が生じ大きく物語が動いていく。陽子の孤独や葛藤や苦しみが痛いくらいに伝わる。挙動だけでなく瞳の奥の光とか肌感とかまで変わっていく、恐るべし菊地凛子。

海のシーンは圧巻だった。ボロボロになっても諦めずに北に向かうんだから、死んだ父に・出棺までに会いに行きたいって青森を目指すんだから、陽子を再生させた海。波。冷たかっただろうなぁ…

北原ピストルがいい。老夫婦役の吹雪ジュンも凄くいい、別れ際のシーンなんて号泣。軽トラの助手席の陽子が生気を取り戻し本当に美しい。すっかり菊地凛子推しや。

そして地元の方?一般の方?が最高にいい。
「なんも、なんも」の温かい方言が大好きすぎる。WOWOWオンデマンドでも繰り返し観て涙活してます。

陽子の青いマフラーが脳裏から離れない。
みゅうみゅう

みゅうみゅう