KH

コカイン・ベアのKHのレビュー・感想・評価

コカイン・ベア(2023年製作の映画)
3.5
2024年度の年間ノルマ70本中39作品目。
見させて頂きました。

この作品を見た後に『流浪の月』という重めの邦画を見る予定だったので、
その前哨戦という訳ではないですが、
軽めの、ギャグ満載のというかライトに見れる作品を入れて一度リセットしときたかったと言われればそんな理由での視聴となります。

予告編はどこかで見たことがあった気がしており、なんともアホみたいなタイトルだなと思いつつも、
どうやら調べてみると実際に起こった事件をベースに作成されているというからあながち侮れない作品だなと感じます。

また、この単語に一言単語を付け足して、
めっちゃ怖い作品にしてください。という大喜利の答えの様なタイトルは非常に好みであり、

例えば『ゾンビ』という単語に一個付け加えてめっちゃ怖くしてください。とお題を出されれば、

『ゾンビ・ランド』とか、『ドラゴン・ゾンビ』の様に、作品のレベルが上がるが如く、
想像力を掻き立てられます。
『コカインベア』という造語だけでも十分やべー雰囲気が漂っていて非常に良いタイトルだなという印象です。

まずはネタバレなしの率直な感想をば述べます。

『実にライトに非常に痛快で楽しく見れる作品でした。キャラクターは比較的多めではありますが、非常によくまとまっていた様に思います。
この手の作品はキャラクターがどれだけ立ち回るかにかなり左右されるので、
その辺も楽しめた要素の一つだと思います。
ただ、やはりB級映画と言われればもちろんB級なので、オールタイムベストにはなり得ませんが、ここからしか摂取できない栄養みたいなものをしっかりと摂ることが肝要というか、
ちょうど良い出来でした。』

またここからはネタバレを含む感想になりますのでまだ見てない方はご注意を、


とりあえず舞台背景みたいなのは史実に基づくストーリーで進むのですが、やはりなんと言ってもコカインという、日本人にとってはあまり馴染みのない成分というか、薬物があんなにも登場し、
あまつさえ子供すらそれを食べる様なこの国では絶対に回避しなければならない描写があるのがなんともB級らしくて良かったです。

あれって食べる様なもんなんでしょうか?
多分鼻から吸ったりとか点眼してみたり、
粘膜から直接摂取して楽しむ(?)のかなと思いますが、あの子達は大丈夫だったのでしょうか?
個人的には大さじ一杯は致死量じゃね?とか思ってしまいました。

また、史実ではコカインを摂取したアメリカツキノワグマはやはりコカインを摂取した事で?なのかはわかりませんが、死亡しており、現在は剥製になっている様です。

また、ギャング?マフィアのボスのシド役のレイ・リオッタさんはこちらの作品が遺作になってしまった様で、
最期に良い役をやれて良かったなと思いつつご冥福をお祈りします。
近々グッドフェローズを見ようと思いました。

作品の見どころではないですが、個人的には公園内のレンジャー役というか、
管理人のリズというおばさんにはもっと良い立ち回りを期待してしまいました。かなり良いキャラクターだったので、
多分好意を寄せていた動物管理人の方の復讐に燃えるなかなか死なない無敵のババァとかになってほしかったなってゆー、

また、東屋でのバカ四人のやり取りが非常に面白くて、
登ったは良いが降りられない警官。もさることながら、
熊に覆い被さられてどうしたら良いかわからないドタバタが非常に笑えたので、もっとアホらしくもっと馬鹿馬鹿しい展開をして欲しかったです。

個人的には、

娘を助けたい母。
コカインを手に入れたいギャング。
ギャングを捕まえたい警官。
公園管理レンジャー。
コカインベア。
の5つ巴というか大暴れが見たかったです。

基本的には、熊から逃げながら目的を達成する様な感じでフェードアウトしてしまったので、せっかく立ったキャラが尻すぼみになった様に思います。

とまぁ、色々言いましたが、基本的には満足いく作品でした。

今回はこの辺で、
KH

KH