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シック・オブ・マイセルフの100shimoのレビュー・感想・評価

シック・オブ・マイセルフ(2022年製作の映画)
3.0
認められたいという承認欲求は誰しもあるものですが、SNSとの相性が良く、皆さませっせと勤しんでいる昨今であります。
基本的には幸せな自分を見てほしいと思うところ、今作の主人公シグネは不幸な私を見て!となるのでタチが悪いといえます。
それは骨折してクラスの人気者になる小学生や病気自慢の高齢者のようです。
ポール・トーマス・アンダーソン監督の作品で、旦那さんに毒を盛って、看病することに喜びを得る「ファントム・スレッド」という映画がありますが、シグネの場合は自分で毒を飲んでしまうのです。
承認欲求の歪んだ塊ですが、そんなシグネの病とはなにか?というと、平気で嘘をつくその性格のような気がします。
自分は特別ではないと認識したところからが人生は始まるのです。
現代へ対する皮肉を込めた映画。
“弱者が見せ物にされる社会”という台詞に考えさせられます。
ちなみに、足がつる原因はマグネシウム不足です。
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