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異教徒の旗印のTenKasSのレビュー・感想・評価

異教徒の旗印(1954年製作の映画)
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ダグラスサークの映画、割と高確率で、誰かが「これぞサークの手腕」的なこと言っている側で「これはサークにしては大したことない」的なことを言っている人が見つかる謎。

フンのアッティラが出てくる映画を初めて見た。
この映画と同じ1954年に『Attila』(邦題:侵略者)という映画が有るらしいのと、アッティラのテレビシリーズがあるというのと『ナイトミュージアム』に出てるらしいというのしか調べても出てこなかった。
54年は小さなアッティラブームだったのだろうか…。

ほとんど主人公はアッティラ。
アッティラがローマに広まったキリスト教とその神の存在に怯え、更に予言に脅かされて滅んでいく。キリスト教と人との関係が垣間見える。

個人的に、アッティラには昔やっていたゲームで、戦力差を見出すや否や直ぐに攻め込んでくる蛮人のようなイメージが培われていたが、この映画ではそれなりにオープンマインドで、聡明な人として描かれていたように見えた。

ローマ側はほぼ恋愛モノ。ダグラス・サークのことを知らなければ何でもかんでも恋愛絡めるな!と怒ってしまいそう。

最後にアッティラに留めを刺すのが踏み付けにされてきたほとんど台詞のない女性というのがメロドラマ的特性っぽい。十字架の映し方もキマっていた。
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