怪物のshikibuのネタバレレビュー・内容・結末

2幕めまではめちゃくちゃ面白かった。安藤サクラも瑛太も田中裕子もすごかった。
特に瑛太の、湊を追い詰めたあとに見せる笑顔は素晴らしい。めちゃくちゃ怖かったし、ああいう表情になっちゃうのもめちゃくちゃ説得力あった。保利先生、あんな仕打ち受けるほどじゃないけど、問題はあると思う。自分が保利先生に近いから、めちゃくちゃ共感してしまった。屋上のショットめちゃくちゃよかったし、下手な吹奏楽が聞こえてくるのもよかった。そのあと、3幕目でそれが鳴るまでを描いたシーンもよかった。あそこの田中裕子すごいなあ。
あと高畑充希とのキス、最悪すぎる2023最悪なキス大賞。
安藤サクラも普通にいいお母さんだけど、あえて自分から聞かずにいるせいで、けど良くない方向に勘違いしていってしまうのも巧みだなって思った。

ただ大人の方が、自然とそういう描写で、作劇的な技巧を張り巡らせてる分、それが通用しない、それをしてしまうと嘘になってしまうから張り巡らせないのが正しいのだが、それゆえに子供の描写が薄いように見えてしまうのが気になった。別に薄くないし、こんだけ自然体に描けるのがまずすごいのだが、相対的に気になった。2人きりで秘密基地で落ち合うようになってから、2幕目までに匹敵する描写の鋭さがなかったのが、物足りなかった。

どうでもいいことだけど、湊が依里がいじめられてる時に咄嗟に暴れ始める描写で、自分が小4の時に、クラスのみんなの前で突然ブチギレ始めたの、フラッシュバックして、うわーこれ、あるかもなあって思った。