ロスト・フライト
“ひとつひとつ着実に”
悪天候の中、落雷により制御を失ったトレイルブレイザー119便は、フィリピンのホロ島に不時着する。機長のトランスをはじめ乗客らは一命を取り留めたものの、不時着した場所は反政府ゲリラが支配する無法地帯だった。
ジェラルド・バトラー 主演のB級アクションスリラーだが、予想以上に面白かった。まずは有無を言わせず飛行機トラブルへと展開し、その後も緊張感と恐怖を保持しながら、ラストまで一気に駆け抜けていく。
不運が重なる極端なシチュエーションではあるものの、銃撃戦や脱出劇など特に目新しさがないのに没入できたのは、テンポのよさとジェラルド・バトラーの持つ魅力からか。
主人公に絶対的な強さがない設定も効果的でハラハラ感を煽り、主人公とバディを組む凄腕の黒人がいいアクセントに。都合のいい設定や現実味のない台詞のやりとりなど、突っ込みどころが多いのはご愛嬌。