いつものホン・サンス。キム・ミニはいなくて、特にエポック・メイキング的な作品でもない、習作的な一本。時間がシームレスに違う時間に入っていくくらい。車持ってるんだなと思った。正直、好きな映画ではないけれど、嫌いでもないので。
青年や中年女性を主人公にしたり、ピンボケの技法を使ってみたり、しっくりくるものを捜しているんだろうなと思う。
たぶん、内面を瞑想とかで掘り下げる時期なんかも来るんだろうな、と思いつつ。でも本当に、外で起こる事象からインスピレーションを受ける年齢でもなくなってきて、そろそろ死や、内面の変化をじっと見据える創作という時期は、避けられないだろうと感じる。