久遠チョコレート。「久遠」…「SDGs」か。
久遠チョコレート。700人の従業員をかかえるチョコレートの製造会社。従業員の6割が障害者。ほかの従業員も、性的マイノリティや子育て中の母親など、働くうえで障害をかかえたひとが多い。この会社を経営する夏目浩次と、彼のもとで働く従業員を追ったドキュメンタリー。またもやあの東海テレビの制作。
社長がとにかく熱い。障害者にも十分な賃金を支払うことを目標に掲げ、情熱的に活動をおこなう。ただそのためには、経営の工夫が必須。そこてたどり着いたのがチョコレート製造だという。それなりに経営が軌道に乗っているためか、言葉には自信がみなぎる。
それでも納品をめぐり苛立ちを見せたり、過去におこった障害者との仲違いを見せたりと、社長を完全な成功者としては描いていない。そこは制作者の意図かと。
実際の経験からも障害者雇用は理想どおりにはいかないものだと思っていたけれど、アイディアしだいなのか…。商品に付加価値があれば、たとえ障害者が作ったものでも高く売れて、それを賃金に還元できるんだと。人権の問題として考えるより経営の問題として考えたほうがこの問題は解決に向かうんじゃないかと思った。なかなか考えさせられた。