ファンタスティック・フェストにて。
古い家父長制、女性蔑視と抑圧が続く小さな村、復讐、魔女狩り、トラウマと呪縛からの解放。スーパーナチュラル、ミステリー、スリラー、ホラー、ダークファンタジーの要素がミックスしたような。面白かったが不快な話だった。
かつて妹タマラを事故で失い、故郷を離れていたシャーロッタが母の死を機に村に戻る。
村人から死んだと思われていた彼女は不気味がられ疎まれてしまうが、友で理解者であるミラとともに自分の生きる道を取り戻す…という感じかな。
古い価値観が引き継がれそから逃れられない小さな閉鎖的なコミュニティ、さらに虐待やトラウマ的事故から逃れるためシャーロッタは村を離れ平穏を保っていたのに、予期せぬ帰還でまた心の傷が激しく痛む。
彼女だけでなく村の人々にも過去が蘇る。
イヤな雰囲気が全編に渡って続く。良からぬことが起きる前兆もあちこちに感じる。
非現実的な描き方で現実的なイヤな面が姿が浮き彫りにされ、観ていてずっと居心地の悪さを感じる。集団心理、洗脳、隠蔽、古い思想の暴走、歪んだ価値観の正当化…今までもよく描かれたものだったけど。
のどかな山の村を舞台に描かれるえげつない人間の姿の対比も相まって見入ってしまう。
長年の社会的悪しき伝統に意図せず向き合うことになった主人公がそれを払拭し、解放されようとする映画なのかなと思う。
コメント欄にメモあり👇