クリプトン星人

M3GAN/ミーガンのクリプトン星人のレビュー・感想・評価

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)
3.5
脳死映画を見たい。
と、軽い気持ちで選んだ。
やばい、めっちゃ考えさせられる。
無難な評価をされてるイメージ。
だからナメてた。

メッセージ性がおおすぎる。
考える余地がありすぎる。
思っていたのと違う。
無難な評価にとどまったのはそのせいか。

人間の感情の波とか、死んだのは全員やなやつとか。
とにかく細かい。消化しきれない。

器用に作りすぎた。
悪い意味じゃない。
でも、それが悪いところでもある。

そもそもホラーなのかとか。
ドライブ感のなさとか。
ポスターとか予告とか。

何も考えなくていい映画だと思うじゃない。
でも色々考えたほうが面白い映画。

いや、でも考えたくなくて選んだんだから、やっぱ面白くない。
ってなるよね普通。実際これじゃない感はすごい。
でも、いい映画だと思う。

ブラムハウスってこういう思想なんだ。
わかりやすさに重点を置いてない。
お金の匂いがしない。信念を感じる。
本質はシンプルだから置いてけぼりにもしない。
Sensesが있어(ある)。

正しさとは?
自分である。
自分とは?
記憶である。

絶対的存在の喪失。全て妥協。諸刃の剣。

いけない、これ以上は。
頭がパンクする。

AIが人間に近づいてるのもそうだけど、人間がAIに近づいてるとも思う。
プログラムに沿って生きてる。情がなくなってきてる。

神経質だが優しい。興味を持ってくれると嬉しい。
アンビリーバボー。当たり前のことにハッとする。
そんな人がおおいんじゃないか。

感情のある人形。
完璧な存在にも見える。
ミュージカル感。ディズニー感。
失われつつある情を人形がもってる。グッとくる。
だけどその歌を作ったのは人間。
かすかな希望に思いを馳せる。

でもまぁ、歌をインストールして、解析して、新たに作って、

買って、使って、壊して、直して、捨てて、変えて、送って、アプデして、
支払って、指して、拡大して、押して、弾いて、動かして、急いで、消して、
書いて、切って、貼って、保存して、読み込んで、確認して、急いで、書き直して、
繋げて、再生して、焼いて、破いて、ドラッグ&ドロップして、圧縮して、解凍して、
鍵をかけて、満たして、呼んで、探して、眺めて、暗号化して、混ぜて、解除して、
見て回って、スクロールして、止めて、クリックして、消して、割って、切り替えて、更新して、
名前をつけて、評価して、調節して、印刷して、スキャンして、送って、ファックスして、名前を変えて、
触って、持ってきて、支払って、見て、テクノロジック。

だめだ、これ以上は。


Daft Punk - Technologic (Official Video)
https://www.youtube.com/watch?v=D8K90hX4PrE