HAYATO

猿の惑星/キングダムのHAYATOのレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
4.0
2024年172本目
WHAT A WONDERFUL DAY !!!!!!
久しぶりにドルビーシネマで鑑賞。
『猿の惑星シリーズ』の第10作目で、リブートシリーズの第4作
『猿の惑星: 聖戦記』から約300年後の世界を舞台に、新たなサーガの始まりを描く。
荒廃した世界で人類は退化。高い知能を得た猿たちが地球の新たな支配者として巨大な帝国を築こうとしていた。そんな世界で生きる若き猿・ノアは、ある人間の女性と出会う。その女性は野生動物のような人間の中で誰よりも賢いとされ、猿たちから狙われていた。ノアは彼女とともに猿と人間の未来をかけて旅に出る。
『メイズ・ランナー』シリーズのウェス・ボールが監督。『To Leslie トゥ・レスリー』のオーウェン・ティーグが主人公・ノアを演じ、『ウィッチャー』シリーズのフレイヤ・アーラン、『ファーゴ』のウィリアム・H・メイシー、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』のケヴィン・デュランドらが共演。
ノアを演じたオーウェン・ティーグは、初めて“猿役”を演じるにあたり、リブートシリーズでシーザーを好演したアンディ・サーキスからアドバイスを受けたそう。アンディ・サーキスは『猿の惑星』だけでなく、『ロード・オブ・ザ・リング』や『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』など多くの作品でパフォーマンス・キャプチャーを駆使して演じてきたすごい人。本作のBlu-ray・DVDソフトでは、パフォーマンス・キャプチャーをCGI加工する前の本編映像を丸ごと収録する前代未聞の試みを行う予定らしいので、オーウェン・ティーグが助言を受けてどのように演じていたのかとても見てみたい。
個体ごとに違う猿のビジュアルに加え、細かい仕草や絶妙な表情などVFXのクオリティはとてつもない。『アバター』シリーズも手掛けているVFXスタジオ・WETAの仕事ぶりにはいつも驚かされてばかり。
リブートシリーズのファンからすると、偉大なる英雄・シーザーのレガシーに大いに敬意を払った設定は非常にエモい。かつての英雄が発した言葉を歪曲し、都合の良いように利用する独裁者の出現と、それに対峙するノアと人間の女性。共存と分断を描いたストーリーは現代社会に通じる部分があり、歴史の教訓から学ぶことの大切さを実感する。
スピーディなアクションのカット割りと編集が小気味よく、映像的な盛り上がり十分だったので、ウェス・ボール監督が手掛ける実写版『ゼルダの伝説』には期待が持てるかも。
「宇宙」を匂わせる終わり方を見て、そういえば元はと言えば『猿の惑星』は宇宙飛行士の話だったと思いつつ、次回作からどのようにストーリーを膨らませていくのかより楽しみになった。
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