菩薩

スパルタの菩薩のレビュー・感想・評価

スパルタ(2022年製作の映画)
3.0
左にスマホバイブ切り忘れ馬鹿、右に腕時計光らせ時間確認ハゲ、そして斜め後ろに永久鼻水啜り咳払いクソババアを配し思わずあなたはおそらく蓄膿症なので映画祭よりまず耳鼻科に行きなさいとブチ切れそうなったがストレス増し増し環境で観られてむしろよかった(?)。過去作に存分にミソジニーを滲ませて来たザイドルが有害な男性性方面に振った話なのでそこまで芸がある様には思えなかったが『流浪の月』絶賛した人は責任を持って絶賛して欲しい。屈強なホモソーシャルから弾き出された軟弱な男は自らの帝国を築き上げる事に活路を見出すがそこにも搾取は形を変えて存在していく。あらゆる事に不寛容なくせにカルトとロリコンにだけは寛容な日本社会はそれでも「彼は優しいし…」と擁護に回りそうだが、世のお父様お母様方はこれを観て自分が容易にネットに挙げる愛しの我が子の肖像がどの様な用いられ方をしていくかについてちゃんと考えたほうがいい。小児性愛を「性癖」の二文字で片付けるのは絶対違うだろと思う今日この頃、流浪の変態はこうして次の街で新たな標的を探す。何回でもやるんでしょうこう言う人は、捕まったとしても。ザイドルの「人間死ね」視点は本当に好きだが過去先と比較するとだいぶ落ちる、でも『マンティコア』よりこっちが好き(だからと言って肯定しないが)。潰されたくないならば潰す側に回れのアホ馬鹿男子理論とはつくづく距離を取って死んでいきたい。ちょっとトリアーの『イディオッツ』を感じた。
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