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aftersun/アフターサンのuniのレビュー・感想・評価

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)
5.0
サブテキストに満ちた映画で、観終わってから時間が経つ程じわじわ突き刺さる。
ふたりの主観的な視点とカメラを通した客観的な視点の使い分け、カメラワークや映像には、単純に綺麗だったでは済ませられないくらい意味が詰まってるように感じた。

ふたりにとってこの夏は眩しすぎるくらいに光っていて愛おしい、忘れられない思い出なのに、絶望や憂鬱が押し寄せてくる。

20年後のソフィは、記憶と記録を辿ってカラムの苦しみを想像するけど、それは想像でしかないということが、ソフィを苦しめると思うと凄く切ない。だけど、カラムがソフィに向けた愛情も見せた笑顔もかけた言葉も、全てが間違いなく本物なんだと思う。だからソフィには、また空を見上げて太陽見て、幸せで楽しかった瞬間をずっと宝物にしていてほしい。

人はみんな色んなことを背負っているけど、そうやってなんとかやっていくんだと思うと、少しだけ救われるような気がした。
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