このレビューはネタバレを含みます
地元のミニシアターで、それなりのロングランだし、フィルマの評価も高いということで、久しぶりの劇場鑑賞1本目は本作に決めた。小さなホールの客席は、かなり埋まっていて正直ビックリした。
途中眠くなるかとの心配は無用だった。最後まで目が離せない展開。田中麗奈を久しぶりに観た気がするが、とても印象に残った。
クラウドファンディングとのこと。応援してくれている人々への思いもあってか、監督の丁寧な絵作りが良かった。
この事件のことは全く知らなかった。とても衝撃的な事件だった。
我々の親世代やその上の世代の人たちは、明らかに差別的な発言をしていた。私も子供の頃、直接そういう言葉を聞いていた。本作は関東大震災のあった年のことだから、尚更、当たり前に差別があった時代だろう。
誤って日本人を殺害したから"事件"なのだろうか。地震後の混乱に乗じて、仕返しをされるという噂を信じてしまうほど、日本に差別が日常的にあった。そして、村の自衛という名の下に、人種国籍を理由に殺害が許されたこと。それこそが事件だった。
100年以上が経過した今の日本で、人種差別は無くなったのか。異なる差別は生まれていないか。
そして、マスコミの在り方も問われている。まさに、今日的な問題提起。日本のマスコミの歪さが、事件を拡大させてはいないか。特に権力への忖度が度が過ぎてはいないか。
村社会という小さなコミュニティだから起こった事件だろうか。今の日本で起きていることは、世界からしたら、小さな日本というコミュニティだから起きている事件と言えないか。
ちょっと整理ができていないが、思ったままに書いてみた。