よくこのネタに手を出したな、と。
かつて「地下鉄サリン事件」を引き起こした「オウム真理教」を、再現ドラマ風のフィクション場面と、かつての教団関係者のインタビューなどで構成した意欲作。
ドラマパートでは、パワハラ、セクハラ(以上だが)に悩む新人社員が、教団に救いを求めるが、その主人公の目を通して、次第にカルト化していく教団内の狂った様子を描いている。
閉鎖的空間の中で、次第に個々の判断力の無くなっていく集団的強迫観念の恐ろしさよ。見ていて「赤軍派」なんかと共通するものも感じた。
インタビューパートでは、あの上祐をはじめ、元「オウム」、現「アレフ」や「光の輪」の関係者が、当時を振り返って語る。「麻原は最終解脱者ではない」とはっきりと言うところは興味深い。
これはオウムに限ったことではないが、多くの子供たちがカルトにハマり親や家庭から引き離された事実は多い。
仲良しの俳優・入江崇史さんが、娘を思う父親を好演。希望のあるラストシーンが良い。
*その昔住んでいた代々木八幡の駅前で、麻原彰晃のお面かぶった一団が「ショウコウ〜、ショウコウ〜、麻原彰晃〜🎵」と歌いながら選挙活動してたのを覚えている。
*あの「サリン事件」の日は中学校の卒業式の日で、式が終わってから事件のことを知って、夜の謝恩会には電車をやめて車で行ったっけなぁ。