eulogist2001

ジョージー・ストーンの夢に見た人生のeulogist2001のレビュー・感想・評価

3.6
男の身体として生まれ、心は女性。ジョージー・ストーンはそんなトランスジェンダーだ。

そしてトランスジェンダーの権利のために闘ってきた。そんな軌跡を追う。

外見と内面が異なると周りはどうしても戸惑いや自分のふつうとの違和感に繋がり、いじめや差別になる。そうした点も丁寧に描かれている。ただ性も単純ではなくグラデーションだとの認識が深まりつつある昨今、固定観念からの差別や偏見も少なくなるのは喜ばしい。

そして思うに肉体的な形状はあれど、男も時に女になり、女も時に男になる。らしさの線引きやラベリングを強制する社会よりは自然で生きやすい世界だと思う。社会の秩序の維持というけれど、多くの場合、固定観念の岩盤化に過ぎない。
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