富樫鉄火

METライブビューイング2022-23 ワーグナー「ローエングリン」の富樫鉄火のレビュー・感想・評価

5.0
#75 METライブビューイング、新演出
歌手、合唱、オケ、美術、衣裳、演出のすべてが秀逸。
幕間解説や映像演出も見事。
この人の演出は、《パルジファル》が貞子の大量出現で、あまり気にいらなかったのだが、今回は色彩でわかりやすく表現しており、よかった。
ただ、女声二人がすさまじいドスコイぶりで、まあ、オペラ歌手はみんなそうだから仕方ないのだが、それにしても第二幕後半など、まるで横綱対決結びの一番。
エルザ役など、座り込んだら自力で立ち上がれない有様で、見ていてもきつそうだった。
その第二幕後半は、吹奏楽曲《エルザの大聖堂への行列》としてあまりにも有名だが、こうやって原曲を知ると、いかにカイリエの抜粋編曲がうまくできているかがわかり、かえって驚く。
富樫鉄火

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