ペコ

パリタクシーのペコのレビュー・感想・評価

パリタクシー(2022年製作の映画)
3.5
終活に向かう女性と、タクシー運転手のパリ横断の旅を描いたヒューマンドラマ。タクシー運転手と客という偶然の出会いから始まり、92歳のマドレーヌが人生を語ることで、主人公のシャルルとの距離が縮まっていく心温まる展開。エピソード的には既視感はあるもののフランス映画らしいお洒落で美しさを感じました。マドレーヌが必死で生きてきた人生。女性として、母親として、自分に嘘をつくことなく正直に生きてきた彼女の物語はとても良かった。きっとタクシーの中では語りつくせないほど、もっと波乱万丈な出来事があったに違いない。人生は良いこともあれば悪いこともある。人生の大先輩に語られたら、自分がイライラしていたことも小さいことだと思えてしまうかも。
人生を終える前に、出会ったのがシャルルというのは何かの運命を感じました。一期一会の出会いって大事。マドレーヌもシャルルも、お互い出会ったことで心が救われた。人との繋がりが薄くなってきている現代だからこそ、こういう出会いって素敵だなと思いました。歳をとってからもう一度観たら面白そう。フランスの街並みがとても綺麗でした。
ペコ

ペコ