このレビューはネタバレを含みます
1985年と言ったらマラドーナがワールドカップで優勝する一年前。アルゼンチンがこんな国内状況だったとは全く知らなかった。自分の無知をあらためて認識させられた。
軍事政権から民主政権に代わったことで、軍事政権時代の違法な人民虐殺や拉致、拷問などを裁判することになり、その検事に任命された人が主人公。しかしいつ政権がひっくり返るかわからないし、また軍部は力を持っている。家族にも日常的に脅迫来る。主人公はこの仕事を受けたくないが、奥さんが肝っ玉母さん。脅迫電話に「暇ね」と取り合わず、正義を貫徹するために夫に裁判をするよう促す。このお母さんのキャラクターがいい。
ミャンマーがいま軍事政権だが、ミャンマーの人達はどんな状況に置かれているのだろう?
政権の不正を正すために時には命をかけて戦う。場合によっては家族の反対にもあう。それはど困難でない状況の中で政権の不正を正す力が日本人にあるのかと思ってしまった。