キャプテンプリン

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしいのキャプテンプリンのレビュー・感想・評価

4.2
動物のカタチをしているだけの何か。
それをただのモノだとは思えない人たち。

確かに彼らは「やさしい」のだけれど、
その表現だけでは語れないほどに繊細。
優しすぎるし、傷つきすぎる、
そしてきっと面倒くさい人たちなんだろう。

僕たちが見てきた映画やアニメのように、
もっと善悪がはっきりとした世界なら、
きっともっと楽に生きられるんだろうね。

「嫌なことを言う奴は、
      もっと嫌な奴であってくれ」

と語られるように、
優しさの中にも小さな悪意はあって、
それがイジリだなんて言葉で正当化される。
いじられ役だなんて愛称で、
傷つけることも、傷つくことさえも正当化する。

誰かに何かを「しゃべる」と、
それはきっと知らぬ間に誰かを傷つける。

だから彼らは今日も、
「ぬいぐるみとしゃべる」んだろう
言葉を向けた誰かを傷つけてしまわないように。




「マイクロアグレッション」というようなモノを普段から気にして話してしまう人には痛いほどに刺さる映画だったのでは。

さて、今日もぬいとしゃべるとしよう。
そんな私は……
その辺の他人より、ぬいぐるみを傷つけたくないと思うようなサイコパスですけどぉ😰