マグロ

ストーリー・オブ・フィルム エピソード7. 西ヨーロッパ映画の革命のマグロのレビュー・感想・評価

3.6
【新たな衝撃/西ヨーロッパ映画の革命】(1957〜1964)

緊張と性の50年代〜60年代初頭を経て、ヨーロッパで新たな芸術性の模索へ。
ベルイマン、ブレッソン、ジャック・タチ、フェリーニの私的な映画たち。
そして、初の映画学校世代。ヌーヴェル・ヴァーグの登場。
アニエス・ヴァルダ、レネ、トリュフォー、ゴダール。
そして超問題児のパゾリーニ、ヴィスコンティやアントニオーニなどのイタリアの監督たち。
スペインのエスペルペント、スウェーデンのヴェルゴット・シェーマンなど新しい波が続々。

大好きな時代の大好きな監督たちがたくさん出てきたけど、お気に入りの作品はイマイチ出てこない。ちょっと悲しい。


トリアー監督、ベルイマンは「鏡の中にある如く」がお気に入り。めっちゃ納得。

ベルイマン監督、少年時代によく霊安室に閉じ込められ、そこで女性の死体のシーツを外し性器を触っていたらしい。
かなり気合の入った変態さん。「触れること」と「死」がテーマになったルーツ

背景を真っ暗にする演出の発明。
映画が自己認識の場に。潜在意識の発露。物語を語るのではなく、映画が物語に。

ブレッソン、「監獄」がテーマ。平面のミニマルな画作り。
タチ、情景と瞬間のジグソーパズル

フェリーニ、サーカス。異世界への羨望。
カルディナーレの話「ヴィスコンティの現場は笑うのも話すのも禁止、フェリーニの現場では笑いと会話で溢れてた」
クローネンバーグやスコセッシ、クストリッツァ 、リンチなど影響力が最高クラス。


アニエス・ヴァルダ、「女性の放浪」思考の流れ。
トリュフォー「大人はわかってくれない」のゾートロープのような表現。
ゴダール「映画のテロリスト」右派アナキズム。引きのショットが主流な中でクローズアップの多用。空間と体の細分化。

アントニオーニの柱を用いた端のカット

車椅子(原題)…フランコ時代の作品。便器を被る人々
シェーマンの「わたしは好奇心の強い女」キング牧師(当時存命)の映像を無断使用。
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