離島医療は決してきれいごとだけでは成り立たないけれど、組織は結局“人”で構成されるので、情熱を持った人がトップに立ち協力者を得ることができれば、その島の医療を変えることはできるようだ。
ただ、はんと先生が言っていたように、構造上の問題でもあるから、それは周りを含めて変容できるよう奔走するしかない。たった1人の医師の、良心だけではいつか崩壊してしまう。
台風によるけが人や病人が運び込まれた夜、はんと先生が言っていたことはもっともだが、トリアージは人を見捨てるためのものではなくて、重症度をつけたうえで、優先的に治療する人を判断するためのもの。
もっと言えば、心臓マッサージくらいは救命講習を受けたことがある者ならできるのだから、あの場面では誰かに代わってもらい、医療者は自分にしかできない行為をほかの患者に行えばよいのではないか？
