ファルコン・レイク
カナダ、ケベック。もうすぐ14歳になるバスティアンは、母の親友ルイーズのもとで夏を過ごすため、家族4人で湖畔にあるコテージを訪れる。バスティアンは、そこで3歳年上であるルイーズの娘クロエと久々に再会を果たす。
大人の入口に立つバスティアンと、思春期真っ只中のクロエ。そんな二人が交わす会話、徐々に近づいていく距離感、それらを演じる若い俳優たち、どれもが皆自然でリアル。
終始、思春期特有の "不安定さ" や "危うさ" が作品全体を覆う中、16mmフィルムのザラっとした質感と重低音で響く音楽が見事にシンクロする。バスティアンの大人への階段を登る過程の心情が巧みに描かれ、あるあると共感。
振り切ったラストはあまりにもインパクトがあり過ぎで、これがベストだったのか、正直観終わった今も色々なことが頭を巡る。