このレビューはネタバレを含みます
知人にお勧めされて観たけど、シチュエーションスリラーの中では確かに面白い部類なのは間違いなく。
高所恐怖症をタマヒュンさせる演出が多岐に渡ってて、思わずビクッとなるシーンも多めだった。
超高所どころではない、巨大な鉄の棒(この時点で本当に嫌)を見上げるとこで既に卒倒しそうになる。
シチュエーションスリラーって、孤独に苦しめられる要素が重要だけど、すんげえ高いところの圧倒的孤独、遠景には人が普通に暮らしてるけど、声が届かないっていう、希望のもどかしさが絶望への近道なのを地でゆく(降りられない)。
赤い警告灯でホラーチックにしたり、ギギギと錆びた鉄の音の不協和音とか、演出も結構色々工夫してて普通のエンタメ映画としてもよく出来てたとは思う。
何より、冒頭の鳥だったり、指輪だったり、死体とハゲワシだったり、伏線の回収、もとい食物連鎖、更に言うなら運命の輪が閉じていく感覚は愉しいところ。
YouTuberが酷い目に遭う程度なら正直かまへんで〜ってテンションだったけど、後半にかけて悪い男に振り回されてた彼女たちが生を掴み取ろうとする姿にちゃんと生きて降りて欲しいと思わせるだけの感情移入も出来た。
最後野生のハゲワシを圧倒する主人公に食物連鎖の頂点みがあって、そこも良く。
youtubeでアメリカ?の作業員が本作みたいな高所に登る動画とか観たことあるけど、実際はもっと寒そうだなぁと。
スタローンの「グリフハンガー」とか、降りれられなくなる系は「トレマーズ」の楽しさも思い出すなど。
これ系はアイデア勝負みたいなとこもあるので、本作はそこを勝ち得ていた。
面白かった!