和山やまさん漫画のクスッとできる部分、野木亜希子さん脚本の丁寧さが合わさって、後味のいい新鮮な青春映画だった。
設定に感心させられた。良くも悪くも子ども心の抜けないヤーさんと、大人と子供の間で揺れる中学生。どちらも社会の真ん中には馴染んでおらず、自分ルールを持っているという点で、ものすごく共通するものがある。
演技はもちろんのこと、関西弁がかなりいい味を作り出してる。関西弁が発する音から人情味が感じられ、ヤーさんを「怖い人」ではなく1人の人間として見られた。綾野剛の目の奥の表情もとってもいい。
2人の関係が明らかになるまでの速さが凄まじいのは、今どきの作品っぽかった。